買っても外れることが多いので、文芸誌を読むことにした。そしたらどれか当たるだろう、という思いから。あと新人賞受賞作はおもしろいと信じたい、ので、その掲載号をちらほらと。
と思ったら、某新人賞が正直微妙で。文章は上手だけど、展開とか内容とかがイマイチというか。加えて、不快な上、物語のスパイスとして入れようと思ったんだろうけどまったく効いてない描写があって、申し訳ないけどたぶんもうその書き手の作品は読まないだろうなと思った。
まあ、小説なんてそんなもので、だからみんな賞取っても消えていくわけで。昔、やらかした新人作家は大衆というか怒らせたらいけない相手(権力者とかではなく)を激怒させて大衆にもそっぽ向かれて消えていったなあと思い出した。まあでもそういう宿命だったのだと思う。やっちゃいけないことが分からない人がメガホンを手に入れちゃ駄目。
というわけでたぶん好きな書き手がそろってる文學界を購入。最新の2024年1月号は大好きな村田沙耶香の新作が掲載されていた。「無害ないきもの」という短編。人間が地球にとって害獣となった遠い未来のディストピアで、展開といい淡々とした人物たちの諦念が心地よかった。情熱的で激しい描写も好きだけど、村田作品にたびたび登場する狂気を孕んだ絶望的な展開は戦慄すると同時にときめく。
ちょっと川島誠『電話がなっている』の世界に近いものを感じた。これもディストピアものの名作。
村田沙耶香はいろんなディストピアを描き続けていて、『殺人出産』や『地球星人』はかなり好みだった。というか後者はディストピアものではないけど、ある種、この世界がディストピアな人たちがメインキャラだったので、そういうのもうまいなあと。
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今期ドラマがそろそろ終わりつつある。結局いろいろ見たけど、最後の方までおもしろく見られたのは「うちの弁護士は手がかかる」だった。え、地上波ドラマ見るんですか???? とかいわれるけど、普通に見ます。
映画とか小説とか漫画とかで栄養素を吸収して、テレビドラマとかメジャーな作品群で毒を中和する感じ? 体に悪いとわかってるけど摂取せずにはいられない中毒者なので、地上波ドラマはたぶん血清。見てる間はたぶん、風呂に入って脳を休めるために顔にタオル乗っけて脱力してる瞬間に似てる。
「うちの弁護士は手がかかる」はムロツヨシのキャラとビジュがよくてちがかわいくて癒やされました。あと同僚弁護士の辻井先生が毎回美人でおもしろくて眼福でした。来週最終回か。さびしーなー。
と思ったら、某新人賞が正直微妙で。文章は上手だけど、展開とか内容とかがイマイチというか。加えて、不快な上、物語のスパイスとして入れようと思ったんだろうけどまったく効いてない描写があって、申し訳ないけどたぶんもうその書き手の作品は読まないだろうなと思った。
まあ、小説なんてそんなもので、だからみんな賞取っても消えていくわけで。昔、やらかした新人作家は大衆というか怒らせたらいけない相手(権力者とかではなく)を激怒させて大衆にもそっぽ向かれて消えていったなあと思い出した。まあでもそういう宿命だったのだと思う。やっちゃいけないことが分からない人がメガホンを手に入れちゃ駄目。
というわけでたぶん好きな書き手がそろってる文學界を購入。最新の2024年1月号は大好きな村田沙耶香の新作が掲載されていた。「無害ないきもの」という短編。人間が地球にとって害獣となった遠い未来のディストピアで、展開といい淡々とした人物たちの諦念が心地よかった。情熱的で激しい描写も好きだけど、村田作品にたびたび登場する狂気を孕んだ絶望的な展開は戦慄すると同時にときめく。
ちょっと川島誠『電話がなっている』の世界に近いものを感じた。これもディストピアものの名作。
村田沙耶香はいろんなディストピアを描き続けていて、『殺人出産』や『地球星人』はかなり好みだった。というか後者はディストピアものではないけど、ある種、この世界がディストピアな人たちがメインキャラだったので、そういうのもうまいなあと。
殺人出産 (講談社文庫)
ところで村田沙耶香、たしか朝井リョウとかに「クレイジー村田」だったか「クレイジー沙耶香」とかって呼ばれてるらしいのを何かで読んだ。そんな朝井リョウも『正欲』ではかなりクレイジーぷりを発揮していて(褒めてる)とても良かった。ああいう形でアウティングを描き、他人を思いやる人物の苦悩や心理描写を丁寧に描けるのは才能であり人柄だと思う。ああでも人柄を褒めたくないというか褒めたいんだけど褒めたくない。いい人である作家の作品は大抵つまらないから。なので朝井リョウは例外というわけで。
ところで村田沙耶香、たしか朝井リョウとかに「クレイジー村田」だったか「クレイジー沙耶香」とかって呼ばれてるらしいのを何かで読んだ。そんな朝井リョウも『正欲』ではかなりクレイジーぷりを発揮していて(褒めてる)とても良かった。ああいう形でアウティングを描き、他人を思いやる人物の苦悩や心理描写を丁寧に描けるのは才能であり人柄だと思う。ああでも人柄を褒めたくないというか褒めたいんだけど褒めたくない。いい人である作家の作品は大抵つまらないから。なので朝井リョウは例外というわけで。
今期ドラマがそろそろ終わりつつある。結局いろいろ見たけど、最後の方までおもしろく見られたのは「うちの弁護士は手がかかる」だった。え、地上波ドラマ見るんですか???? とかいわれるけど、普通に見ます。
映画とか小説とか漫画とかで栄養素を吸収して、テレビドラマとかメジャーな作品群で毒を中和する感じ? 体に悪いとわかってるけど摂取せずにはいられない中毒者なので、地上波ドラマはたぶん血清。見てる間はたぶん、風呂に入って脳を休めるために顔にタオル乗っけて脱力してる瞬間に似てる。
「うちの弁護士は手がかかる」はムロツヨシのキャラとビジュがよくてちがかわいくて癒やされました。あと同僚弁護士の辻井先生が毎回美人でおもしろくて眼福でした。来週最終回か。さびしーなー。