まあいろいろ読んだり見たりしてるんですが、季節の変わり目でアレがアレしてるので良かったものとかを。
『死にたくなったら電話して』李龍徳 を読んだ。
超良いタイトルじゃない? なんか、どうしようもなく死にたくてしょうがない人たちが最後の砦としてかける電話があって、その主と心を通わせながら生への希望を見出していくハートフルストーリー、ではない。
その逆。生きてることなんて正直どうでもいいけどスペックとしては完璧超人なグロ趣味のキャバ嬢と、彼女に見初められてしまった(ターゲットにされた)大学受験3浪中のイケメン男子の話。
初美がグロ知識を披露するあたりから加速していって、“普通の人”たちに正論叩きつけるシーンなどは爽快だった。
特にラストの長文手紙。すごいな、よくいるおせっかなうっすら偽善者の頑張ってるけど年収あがらなくてどうしようもなくて、でも別に死にたくもなくて、とりあえずまっすぐに死を否定しまくって生きることこそが正義だと思ってるよくいる人種の特徴を驚くほど正確に適切にとらえた内容としてパーフェクトだと思う。
この手の吐きそうになるような内容のメールとか手紙とか言葉の数々、たくさんもらったけど何ひとつ響かなかった。相手に悪気がなくて100%善意なだけに会話が通じない人になんとか真意を伝えるのって労力だからまあ別にいいやって聞き流してたけど、たぶん親も周りも祖父母もみんなそういうふわっとハイネックが気持ち悪いみたいな感情に気付かない(気付けない?)ふりして生きてきたから、本当に心からそれが正しくて愛だの幸せだのと思っているのだろう。ある意味すごい。学生時代はクソみたいに湧いてた彼らも大人になってからは見事に周りから消滅したので、そういうことだったのだと思うけど。
この世界って頑張っていきなきゃいけないようなものではないし、頑張りを強要していいもんでもない。適当になんとなく楽してハッピーに生きれればいいけど面倒でゴミみたいな人間しかいないから死にますね、っていうスタンスでもいい。個人の自由。なのに、芸能人が自殺するとお決まりの文句がニュースの末尾にならんでとりあえずの体裁を保っている。死にたい人は何しても死ぬしその程度で留まるなら最初からそこまで死にたくなかった人だよ。だいたい死にたい人を留めたきゃ、そいつが欲しい金額ポンと渡すなりしたら8割は死なない。健康問題が原因ならどうしようもないけど、それはもうしょうがない話で。死にたい人は静かに死なせてやってほしい。生きる辛さは本人にしか分からない←が理解できない人が多くてさすがにホラー。
ずーっと頑張って頑張って頑張って天寿をまっとうしなさいって強要するの、DVだと思うんだけど。心理虐待と一緒。頑張りの強要。あとギリギリの人に家族だからって悲惨な介護させ続けて最後殺させる(殺したいと思わせるも含む)のも立派な虐待。
そんなやばい国にアイロニカルに問題を投げつけつつも、メリバな最後が飢餓感とともに多幸感となって襲ってくる名作でした。
『死にたくなったら電話して』李龍徳 を読んだ。
超良いタイトルじゃない? なんか、どうしようもなく死にたくてしょうがない人たちが最後の砦としてかける電話があって、その主と心を通わせながら生への希望を見出していくハートフルストーリー、ではない。
その逆。生きてることなんて正直どうでもいいけどスペックとしては完璧超人なグロ趣味のキャバ嬢と、彼女に見初められてしまった(ターゲットにされた)大学受験3浪中のイケメン男子の話。
初美がグロ知識を披露するあたりから加速していって、“普通の人”たちに正論叩きつけるシーンなどは爽快だった。
特にラストの長文手紙。すごいな、よくいるおせっかなうっすら偽善者の頑張ってるけど年収あがらなくてどうしようもなくて、でも別に死にたくもなくて、とりあえずまっすぐに死を否定しまくって生きることこそが正義だと思ってるよくいる人種の特徴を驚くほど正確に適切にとらえた内容としてパーフェクトだと思う。
この手の吐きそうになるような内容のメールとか手紙とか言葉の数々、たくさんもらったけど何ひとつ響かなかった。相手に悪気がなくて100%善意なだけに会話が通じない人になんとか真意を伝えるのって労力だからまあ別にいいやって聞き流してたけど、たぶん親も周りも祖父母もみんなそういうふわっとハイネックが気持ち悪いみたいな感情に気付かない(気付けない?)ふりして生きてきたから、本当に心からそれが正しくて愛だの幸せだのと思っているのだろう。ある意味すごい。学生時代はクソみたいに湧いてた彼らも大人になってからは見事に周りから消滅したので、そういうことだったのだと思うけど。
この世界って頑張っていきなきゃいけないようなものではないし、頑張りを強要していいもんでもない。適当になんとなく楽してハッピーに生きれればいいけど面倒でゴミみたいな人間しかいないから死にますね、っていうスタンスでもいい。個人の自由。なのに、芸能人が自殺するとお決まりの文句がニュースの末尾にならんでとりあえずの体裁を保っている。死にたい人は何しても死ぬしその程度で留まるなら最初からそこまで死にたくなかった人だよ。だいたい死にたい人を留めたきゃ、そいつが欲しい金額ポンと渡すなりしたら8割は死なない。健康問題が原因ならどうしようもないけど、それはもうしょうがない話で。死にたい人は静かに死なせてやってほしい。生きる辛さは本人にしか分からない←が理解できない人が多くてさすがにホラー。
ずーっと頑張って頑張って頑張って天寿をまっとうしなさいって強要するの、DVだと思うんだけど。心理虐待と一緒。頑張りの強要。あとギリギリの人に家族だからって悲惨な介護させ続けて最後殺させる(殺したいと思わせるも含む)のも立派な虐待。
そんなやばい国にアイロニカルに問題を投げつけつつも、メリバな最後が飢餓感とともに多幸感となって襲ってくる名作でした。