マツダミノル『兄だったモノ』4巻。兄を失った女子高生・鹿ノ子と、兄の男の恋人である小説家の聖の儚くも淡い恋愛模様──と思いきや、聖に憑いている“兄だったモノ”の存在に気づき、その正体について探っていくというミステリーサスペンスだったという1巻の壮大なネタバレが話題となった漫画。『ダブル』『フラジャイル』『九条の大罪』『九龍ジェネリックロマンス』『少年のアビス』と並んで続刊が楽しみな作品。



これまでは聖がただひたすらかわいそうな境遇を生きてきた「被害者」であったが、4巻では一気に覆されることに。弱々しいお人形さんだったはずの聖が実はファム・ファタル＋マンイーターな化け物だと判明。でもそう言い切ってしまうのは憚られるな……と思っていること自体、もう聖の手の上で転がされている感ある。

4巻では聖と鹿ノ子の関係がちょっとだけ発展。キス＋αくらしかしてないのに、もうそのシーンが聖の色気にむせそうになるほど妖しさ抜群。これまで嫌なやつだった西迫が実はかわいそうなちょっといい人だったことも判明。義姉がああなってるってことは、もしかしてきょうだいに思いをいだいていた人間が死後、異形のモノとなるのかな？　聖は騎一郎が一番愛していたのは鹿ノ子だって言ってるし。性依存症の話も出てきて、そういう人間をターゲットにしていたぽい聖。相手に思いがないことを告げる笑顔が無邪気な悪魔っぽくてとても良い。5巻早く出てくれ。

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祝・沢尻エリカ様復活ということで、来年2月の舞台の予習として映画「欲望という名の電車」を見る。主人公のデュボワ・ブランチが段々メンタル病んできてメッキが剥がれていく様子がなかなか秀逸。それにしてもヴィヴィアン・リーかわいすぎな。そしてスタンリーは若き日のマーロン・ブランドか。美しすぎて頭の中のゴッドファーザーと一致しなかった。いやあれはあれで格好いいんだけど、この時代は正統派美青年という感じ。

まだ途中なので見終わったらいずれ。