永田カビの「グルメでGO!」が「これは歪んだ食レポです」として連載再開。やったね。
永田カビといえば病み系ノンフィクションの妙手として知られる漫画家。絵がめちゃくちゃうまいしオシャレだし、病んでる漫画家の中では一線を画してるんじゃないかな。
たぶんほぼ全て読んでると思うけど、「これは歪んだ食レポです」はまあ最高におもしろくて。永田カビは長年摂食障害であることを公表していて近年は過剰飲酒から膵炎→入院→一生の断酒を言い渡されるという既往歴も追加されている。同作にはこの経緯もちょろっと書かれているけど、凄絶なのにどこかコメディチックに描いてくれるし、心情をとても丁寧に客観視して伝えているので「は~なるほど」となる。
そう、すごくメタ認知できている稀有なエッセイ漫画家なんだよね。なのに、人はメタ認知できていても病みから脱出することはできない。なぜならコントロールすることがそもそも困難だから。
ていうか健康な人だってちょっと体調崩したら不機嫌になったりするよね。忙しくても人に当たったりするんだし。子育てしてる人なんかすごい共感しそうな話だけど、病みと忙しさを区別(これを差別という)して考えちゃう人には別世界のことだって思われてしまうのかな。実際、そんなことないよ?
さて、「これは歪んだ食レポです」は現在4話までWebアクションで読める。永田カビのかなり変わった食に関する嗜好が極限までハッピーにデフォルメされて描かれてるんだけど、中でも感動したのは第3話の「ぶよぶよの炭水化物が好き」。
炭水化物、私もぶよっぶよのが好きなんだよね。とはいえアルデンテのパスタも好きだし固めのラーメンも好きっちゃ好きなんだけど、袋麺はお湯に入れてレンチンてふよふよにしまくったのをゆっくり食べることを愛してる。なぜか。おなかが張るし、食感が何ともいえず好きだからかな。
永田カビは、カップヌードルだったらお湯を入れてかなりの時間が経過して冷えた、もはやラーメンか何なのかよくわからなくなったものが好きだそうだ。理由は食感と吐きやすさ。後者についてもサラッと書かれているのでちゃんと読まないと見逃しそうだけど、明記されている。
そういえば昔、過食症の人から聞いたことがある。食べ吐きにベストなのは麺類だと。食べて吐くときにズルっと喉奥からひっぱると全部出てくるからなんだって。噛まないのか……と思ったけど、かしょお民は普通噛まないらしい。食べて味わっておなかいっぱいになって太らないためにリバースする。その一連の作業で安堵する。でも脳は擬似的に満たされても胃袋は空なので多幸感は長く続かず、ストレスがあるかぎり繰り返すことに。
よく過食症の人は食べたくないのに泣きながら食べて吐いてを繰り返していると思われがちだけど、案外そうじゃない人も多いよ。
そもそも食べたいけど太りたくないから吐く、というタイプは、できるだけ美味しいものを食べて吐いている。永田カビもこのタイプ。これが一番の精神安定剤となる。リスクは顔の浮腫み、吐きタコ、歯と歯茎のトラブル多発、咽頭がん、消化器官のトラブル、唾液腺の腫れ、あとは金銭トラブルかな。食べるものにお金使っちゃうので。わりとコンビニとかでバイトして廃棄をたくさんもらって食べ吐きしてるって子も聞くかな。キャバ嬢とか風俗嬢も食べて吐くためにやってるって子、結構いるっぽい。
若い子はまだ元気だからどうにかなってるけど、歳とってきたら口から胃までのトラブルでとりかえしがつかないことになってる人も多いので、あんまり過食嘔吐はオススメしないね。でも自分を守るためにやってるのなら、とりあえず食べ吐きしたら必ず歯磨きするとかうがいするとか水を飲むとか(逆流した胃液を流すために)せめてものケアはしたほうがいいとは思う。
話を戻して。
最新の第4話はお弁当に入れる用の冷凍おかずの話だった。レンチンせずに冷蔵庫の放熱により溶かして1パック食べるそうだ。なぜレンチンしない…と思ったけど、熱いのが苦手だからというのが多分理由だと思われる。にしても衝撃だった。冷蔵庫におかずのパックを数時間挟んでおくという荒業。こうなってくると自分の味覚と嗜好に忠実すぎて狂気すら感じる。永田カビは天才だと思うんだけど、人が普通にできることを全て投げ捨てた故に得た才能とネタ。彼女はもし健康だったとしたら漫画を描いていたんだろうか。病みをエンタメにしてさらに職にしてるのは本当にあっぱれ。これこそ才能だと思う。手持ちのカードを最大限に使って生きていく。本当にえらい。
病みながらもおもしろい漫画を描き続けた先はメリバな気もしないでもないけど、願わくば永田カビがいつも(病みながらも)ハッピーでありますように。
永田カビといえば病み系ノンフィクションの妙手として知られる漫画家。絵がめちゃくちゃうまいしオシャレだし、病んでる漫画家の中では一線を画してるんじゃないかな。
たぶんほぼ全て読んでると思うけど、「これは歪んだ食レポです」はまあ最高におもしろくて。永田カビは長年摂食障害であることを公表していて近年は過剰飲酒から膵炎→入院→一生の断酒を言い渡されるという既往歴も追加されている。同作にはこの経緯もちょろっと書かれているけど、凄絶なのにどこかコメディチックに描いてくれるし、心情をとても丁寧に客観視して伝えているので「は~なるほど」となる。
そう、すごくメタ認知できている稀有なエッセイ漫画家なんだよね。なのに、人はメタ認知できていても病みから脱出することはできない。なぜならコントロールすることがそもそも困難だから。
ていうか健康な人だってちょっと体調崩したら不機嫌になったりするよね。忙しくても人に当たったりするんだし。子育てしてる人なんかすごい共感しそうな話だけど、病みと忙しさを区別(これを差別という)して考えちゃう人には別世界のことだって思われてしまうのかな。実際、そんなことないよ?
さて、「これは歪んだ食レポです」は現在4話までWebアクションで読める。永田カビのかなり変わった食に関する嗜好が極限までハッピーにデフォルメされて描かれてるんだけど、中でも感動したのは第3話の「ぶよぶよの炭水化物が好き」。
炭水化物、私もぶよっぶよのが好きなんだよね。とはいえアルデンテのパスタも好きだし固めのラーメンも好きっちゃ好きなんだけど、袋麺はお湯に入れてレンチンてふよふよにしまくったのをゆっくり食べることを愛してる。なぜか。おなかが張るし、食感が何ともいえず好きだからかな。
永田カビは、カップヌードルだったらお湯を入れてかなりの時間が経過して冷えた、もはやラーメンか何なのかよくわからなくなったものが好きだそうだ。理由は食感と吐きやすさ。後者についてもサラッと書かれているのでちゃんと読まないと見逃しそうだけど、明記されている。
そういえば昔、過食症の人から聞いたことがある。食べ吐きにベストなのは麺類だと。食べて吐くときにズルっと喉奥からひっぱると全部出てくるからなんだって。噛まないのか……と思ったけど、かしょお民は普通噛まないらしい。食べて味わっておなかいっぱいになって太らないためにリバースする。その一連の作業で安堵する。でも脳は擬似的に満たされても胃袋は空なので多幸感は長く続かず、ストレスがあるかぎり繰り返すことに。
よく過食症の人は食べたくないのに泣きながら食べて吐いてを繰り返していると思われがちだけど、案外そうじゃない人も多いよ。
そもそも食べたいけど太りたくないから吐く、というタイプは、できるだけ美味しいものを食べて吐いている。永田カビもこのタイプ。これが一番の精神安定剤となる。リスクは顔の浮腫み、吐きタコ、歯と歯茎のトラブル多発、咽頭がん、消化器官のトラブル、唾液腺の腫れ、あとは金銭トラブルかな。食べるものにお金使っちゃうので。わりとコンビニとかでバイトして廃棄をたくさんもらって食べ吐きしてるって子も聞くかな。キャバ嬢とか風俗嬢も食べて吐くためにやってるって子、結構いるっぽい。
若い子はまだ元気だからどうにかなってるけど、歳とってきたら口から胃までのトラブルでとりかえしがつかないことになってる人も多いので、あんまり過食嘔吐はオススメしないね。でも自分を守るためにやってるのなら、とりあえず食べ吐きしたら必ず歯磨きするとかうがいするとか水を飲むとか(逆流した胃液を流すために)せめてものケアはしたほうがいいとは思う。
話を戻して。
最新の第4話はお弁当に入れる用の冷凍おかずの話だった。レンチンせずに冷蔵庫の放熱により溶かして1パック食べるそうだ。なぜレンチンしない…と思ったけど、熱いのが苦手だからというのが多分理由だと思われる。にしても衝撃だった。冷蔵庫におかずのパックを数時間挟んでおくという荒業。こうなってくると自分の味覚と嗜好に忠実すぎて狂気すら感じる。永田カビは天才だと思うんだけど、人が普通にできることを全て投げ捨てた故に得た才能とネタ。彼女はもし健康だったとしたら漫画を描いていたんだろうか。病みをエンタメにしてさらに職にしてるのは本当にあっぱれ。これこそ才能だと思う。手持ちのカードを最大限に使って生きていく。本当にえらい。
病みながらもおもしろい漫画を描き続けた先はメリバな気もしないでもないけど、願わくば永田カビがいつも(病みながらも)ハッピーでありますように。