バタイユが何考えてんのか知りたくて『内的体験』に手を出すが、指示代名詞と連体詞が多すぎてターゲットも分かりづらく目が滑りまくる。苦行だと思って少しずつ読み進めていたらなんとなくふわっと理解できてきたような気がするが、昨夜読んだ場所をすでにもう忘れていて、ページを開いたら思い出すかもしれないが翻弄されている。でもたぶんすごく考え方が彼(バタイユ)と似ている気がしている。極端なところとか。逸脱や放蕩へを憧れと言わずに生きる意味として持論を展開して論理で殴ってくるところとか好きだよ☆
植本一子『家族最初の日』を読む。『働けECD』に加筆したもので、石田家の第2子誕生前後から東日本大震災が発生して、その後あたりまでの話が綴られている。
植本一子といえば『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』の評価が群を抜いて高く、中でもECDが亡くなる数カ月前までの日記をまとめた『降伏の記録』は自身の内面を凄まじく赤裸々に書きつづった傑作だ。彼女はECDとともに生きることを放棄したいのにできない状況にこれでもかというほど苦悶し、カウンセリングを受けにいく。しかし抗がん剤治療中のECDに優しい言葉をかけるどころか、普通の人ならそれだけで激しく落ち込んでしまいそうなことをメールだったかLINEで伝えざるを得ない。そんなことまで嘘偽りなくつづられていているのは植本の読者への誠意に感じた。たぶん、ECDへの誠意でもあると思う。
感情の濁流に飲み込まれるかのような激しい3部作を最初に読んだこともあり、『家族最初の日』はまるで別の家族の記録を読んでいるようだった。最初から最後まで平和なのだ。ときおり母親と衝突したり子育てで思い悩んだりもしている様子がつづられるが、基本的には仕事が順調で文化的教養に優れていて、裕福ではないものの丁寧に料理をつくり、かといって節制で身を焦がしたりもせず、質の高い衣服やレコードといった娯楽にもちゃんとお金を注ぐ、誰しもが理想に思うような生活がそこにあった。若くして認められ手に職をつけ、人気ラッパーと結婚し2人の子どもをもうけ、東京のど真ん中で2人の子を育ててきた植本。幸せに満ち満ちた人生が『家族最初の日』にはあった。
でも、と思う。もしかしたら当時は人の目を気にして、書かないでいたことも多くあったのではないか。今となっては分からないけれど。誰もが羨むような生活の記録よりも、苦しんで血反吐を吐くようにして産み落とされたものの方が個人的には好みなので、『家族最初の日』もとても良かったけれど、『降伏の記録』は大切な1冊となったことはここに記しておきます。
さて、寺内康太郎監督が噛んでいるテレ東60周年祭でのプレ動画「祓除」の事前番組が公開された。
通常、祓除はバツジョと読むが、なぜか読み方は「ふつじょ」。そして、除の文字のこざとへんがなぜか1本の棒になっている。この時点で不気味さマックスで興奮する。
内容は祓除を開催した理由を不気味な動画で伝えていくというもの。1つ目の要因はプロデューサーが雑誌記者から受けたインタビューの様子。最初の方に妙な女性の叫び声というか苦しむ声が入っている。「皆さんに時代の最先端の情報をお伝えする役割を担っている」という部分にあ~あ~という声が聞こえる。自殺したプロデューサーは心霊の番組を企画していた。2人の会話が聞こ会える中でも、さきほどのうめき声と同じ人物の声が何度も聞こえる。
2つ目の要因。ラジオ番組が録音されたもので、内容はお悩み相談。どうやら「めっちゃ気持ち悪い」心霊写真? をパーソナリティーたちが見ている様子。それがなぜか動いたらしく慌てふためく様子が聞こえてくる。
3つ目の要因は視聴者センターの録音データ。前2つはカセットテープに録音されていたものなので、かなり古いもの。これはMP3のデータ。視聴者センターの電話応対スタッフが、不気味な“何か”がテレビに映っていると理不尽なクレームを受ける。始終会話が噛み合わない。そして結局、「俺知ってんだからな」といわれて電話は切れる。
その後、祓除師が登場。ここから不気味さが一気に加速。なんと、祓除師として登場した「いとうよしぴよ」氏は実在しており、かなり古くからInstagramやYouTubeをやっていてファンによって発掘されている。俳優と兼業しているとの説明がある。いとう氏はモノで溢れた部屋を披露しながら、除菌スプレーで除霊できるなどの独特な方法を紹介していく。そういや昔ネットで見た除霊方法な気がする。
その後、4つ目の要因として不気味な文字でつづられたはがきが紹介される。某連続殺人鬼の文字にそっくりで戦慄する。
さらに最後はいとう氏が深い森の奥にある川辺にお祓いに行く様子が収録されている。そこには不気味な影が一瞬映り込んでいることを複数の視聴者が指摘している。
本番の祓除は18日にあるらしく、イベントに参加するか視聴チケットを購入して見るかの方法があるらしい。見慣れない動画再生のプラットフォームだったので見るか迷うところ。もちろん有料でいいのでYouTubeで見せてほしいところ。
植本一子『家族最初の日』を読む。『働けECD』に加筆したもので、石田家の第2子誕生前後から東日本大震災が発生して、その後あたりまでの話が綴られている。
植本一子といえば『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』の評価が群を抜いて高く、中でもECDが亡くなる数カ月前までの日記をまとめた『降伏の記録』は自身の内面を凄まじく赤裸々に書きつづった傑作だ。彼女はECDとともに生きることを放棄したいのにできない状況にこれでもかというほど苦悶し、カウンセリングを受けにいく。しかし抗がん剤治療中のECDに優しい言葉をかけるどころか、普通の人ならそれだけで激しく落ち込んでしまいそうなことをメールだったかLINEで伝えざるを得ない。そんなことまで嘘偽りなくつづられていているのは植本の読者への誠意に感じた。たぶん、ECDへの誠意でもあると思う。
感情の濁流に飲み込まれるかのような激しい3部作を最初に読んだこともあり、『家族最初の日』はまるで別の家族の記録を読んでいるようだった。最初から最後まで平和なのだ。ときおり母親と衝突したり子育てで思い悩んだりもしている様子がつづられるが、基本的には仕事が順調で文化的教養に優れていて、裕福ではないものの丁寧に料理をつくり、かといって節制で身を焦がしたりもせず、質の高い衣服やレコードといった娯楽にもちゃんとお金を注ぐ、誰しもが理想に思うような生活がそこにあった。若くして認められ手に職をつけ、人気ラッパーと結婚し2人の子どもをもうけ、東京のど真ん中で2人の子を育ててきた植本。幸せに満ち満ちた人生が『家族最初の日』にはあった。
でも、と思う。もしかしたら当時は人の目を気にして、書かないでいたことも多くあったのではないか。今となっては分からないけれど。誰もが羨むような生活の記録よりも、苦しんで血反吐を吐くようにして産み落とされたものの方が個人的には好みなので、『家族最初の日』もとても良かったけれど、『降伏の記録』は大切な1冊となったことはここに記しておきます。
さて、寺内康太郎監督が噛んでいるテレ東60周年祭でのプレ動画「祓除」の事前番組が公開された。
通常、祓除はバツジョと読むが、なぜか読み方は「ふつじょ」。そして、除の文字のこざとへんがなぜか1本の棒になっている。この時点で不気味さマックスで興奮する。
内容は祓除を開催した理由を不気味な動画で伝えていくというもの。1つ目の要因はプロデューサーが雑誌記者から受けたインタビューの様子。最初の方に妙な女性の叫び声というか苦しむ声が入っている。「皆さんに時代の最先端の情報をお伝えする役割を担っている」という部分にあ~あ~という声が聞こえる。自殺したプロデューサーは心霊の番組を企画していた。2人の会話が聞こ会える中でも、さきほどのうめき声と同じ人物の声が何度も聞こえる。
2つ目の要因。ラジオ番組が録音されたもので、内容はお悩み相談。どうやら「めっちゃ気持ち悪い」心霊写真? をパーソナリティーたちが見ている様子。それがなぜか動いたらしく慌てふためく様子が聞こえてくる。
3つ目の要因は視聴者センターの録音データ。前2つはカセットテープに録音されていたものなので、かなり古いもの。これはMP3のデータ。視聴者センターの電話応対スタッフが、不気味な“何か”がテレビに映っていると理不尽なクレームを受ける。始終会話が噛み合わない。そして結局、「俺知ってんだからな」といわれて電話は切れる。
その後、祓除師が登場。ここから不気味さが一気に加速。なんと、祓除師として登場した「いとうよしぴよ」氏は実在しており、かなり古くからInstagramやYouTubeをやっていてファンによって発掘されている。俳優と兼業しているとの説明がある。いとう氏はモノで溢れた部屋を披露しながら、除菌スプレーで除霊できるなどの独特な方法を紹介していく。そういや昔ネットで見た除霊方法な気がする。
その後、4つ目の要因として不気味な文字でつづられたはがきが紹介される。某連続殺人鬼の文字にそっくりで戦慄する。
さらに最後はいとう氏が深い森の奥にある川辺にお祓いに行く様子が収録されている。そこには不気味な影が一瞬映り込んでいることを複数の視聴者が指摘している。
本番の祓除は18日にあるらしく、イベントに参加するか視聴チケットを購入して見るかの方法があるらしい。見慣れない動画再生のプラットフォームだったので見るか迷うところ。もちろん有料でいいのでYouTubeで見せてほしいところ。