映画「教皇選挙」見た。最高だった。


教皇選挙(字幕/吹替)
イザベラ・ロッセリーニ
2025-07-30


カトリックのトップである教皇を選出するコンクラーベを題材にしたミステリー。いやもう最高だった。
ガチガチの社会派ドラマはそんなに見ないんだけどエンタメとして完璧に昇華されてるし、これ、どの年代の人が見ても楽しめる傑作だった。

もうあちこちで語り尽くされてるので、良かったところなど。

赤いズケットとグリーンの座席の対比の美しさ。白い傘を差して最後の投票に向かう枢機卿たちを上から映したシーン。そもそも舞台であるシスティーナ礼拝堂が美。

そう、まず画の美しさが見ていて心地よい。

ストーリーも目が離せない構成が素晴らしかった。聖職者でありながらもドロッドロの足の引っ張り合いを見せる枢機卿たち。金で票を集めるし30年前に性スキャンダルをやらかしてんのに過去の話にするし。多様性とかガン無視で同性愛者は地獄に落ちろって平然と思ってる枢機卿もいる。

カトリック大丈夫か……と思いそうな展開が次々と発生するけど、結局、枢機卿たちにはちゃんと矜持がありましたというオチがついてよかった。

オチは以下。見てない人は読まないようにね。












結局、教皇に選ばれたのはベニテス枢機卿。アフガニスタンのカブールで奉仕活動を続けてきたほんまもんの聖人。しかも枢機卿に任命されていたことがずっと隠されていた。その理由は、実は体が女性だったからなんだよね。で、当然教皇も知っていて相談してベニテスに手術を受けさせる予定だった。でも、直前になってベニテスは神がつくったこの体に手を加えるべきではないと判断。最後は、その体だからこそ役に立てると笑顔でローレンス(教皇になりたくないけど最後の方でなりそうになってた主人公)に断言する姿が印象的だった。

ちなみに今のところ女性は教皇になれないとされてる。枢機卿にも司祭にもなれない。これはイエスが選んだ弟子である12使徒が全員男性だから。でもたぶんロバート・ハリスはまずその点に目をつけてアンチテーゼとしてこのオチをつけたんじゃないかな。

まあ普通に考えて女性が教皇になれないっておかしよねえ。日本でも相撲の土俵に女性があがっちゃいけないってルールがあるけど、ふざけてるよねえ。この2020年代の世の中で。いや昔でもおかしな話だったんだけど。ようやくまともになりつつあることが、ヒット映画を通して可視化されるのって良いことだね。